認知的不協和

レポートのお手伝いの関係で、認知的不協和についてちょっと調べてみた。

手元にあった弘文堂の「社会学小事典」には以下のような説明があった。

認知的不協和 [英] cognitive dissonance
人の認知体系において、認知要素(行動、知識、評価、態度などを含む)間に相矛盾が存在すること、あるいはその関係。フェスティンガーの提唱による。人は不協和が生ずると、それを低減する方向に行動・態度などを変えようと、また、不協和を増しそうな情報などは回避しようとする。

タバコがよく説明のための例としてとりあげられている。タバコを吸っているという事実とタバコが害があるという事実は矛盾しており、それが認知的不協和だ。この矛盾を解決するために、タバコには害が無いと信じようとしたりする、といった具合。

ここで良く分からなかったのが、「タバコを吸っているという事実」と「タバコが害があるという事実」が何故「矛盾」しているのか、何故タバコは害が無いと信じることが「矛盾」の解消になるのか、ということだ。べつに2つの事実は「矛盾」していないし、事実を拒否しても「矛盾」は減じない。

で、もとの英語を見ると dissonance とある。要するに不協和音なのね。矛盾というのは和音の矛盾で、聞くに耐えないようにそのまま認識できない。だから不協和音に音を足したり引いたりして協和音にするように認識を変える。ということで良いのかな?

ググって見ると、以下のページでは同じ解釈をしていた。書いている人は心理学者ではないみたいだけど。
http://www.hitobito.net/index.php?module=Blog&action=ViewStory&blog_story_id=9102